興味が出るまで支援

悩む男性

失うだけではない感情

何事も楽しいと思えず、興味を失うことは「うつ」の典型的な症状にも当てはまります。多少気分が沈んでいても、興味のあることをすれば、気分転換ができます。精神科・心療内科などでは、興味を失うことそのものではなく、生きるために必要なものさしで、治療を行うといいます。例えば、寝ること(睡眠障害)に興味がなくなるのなら、睡眠安定剤あるいは入眠しやすくする薬剤などを処方して様子見をします。人は睡眠不足であったり、それによるストレスからも意欲低下が見られるため、まずは、十分な睡眠を促します。食べる(拒食症)ことに興味を失うのであれば、生命の危険性もありますから、低体重であれば、強制的入院という処置をとることもあります。興味を失うからといって、薬ばかりを服用させることは身体への負担も大きく、避けられています。治療が必要となるのは、生きるための意欲低下、これを最優先させており、これまで興味深かった趣味・趣向などが失われたのなら、持てるようになるまで、ゆっくりと治療をすすめていきます。

精神科・心療内科などでは、興味を失うのではなく関心が薄れた、あるいは移っただけ、ということが意外に多いことをあげていらっしゃいます。知っておきたいのは、興味を失うことと精神病を関連付けてしまうことにあるようです。ですが、興味を失う病気というのは治療ができます。また、「失う」という喪失感ではなく、医師による治療ではプラス要素を含ませています。一度リセットされてクリアになることを患者さんに伝えています。どれだけアドバイスをしても、思考回路が停止している状況下では、自分でも消化できません。興味を失うことにより、人の言うことも全く耳に入らず、聞き入れてくれないこともあるようです。だからこそ、失う表現は使わず、薄れたり移るという表現に言い換えます。何に興味が出るのか、それはわかりにくいものです。子どもが、おもちゃから絵本に興味が出るにもタイミングかもしれず、体験したことがキッカケかもしれません。ですから、ゆっくり歩くものは遠くまで行けるというように、治療は長期的に、マイペースに行うことを知っておきましょう。病気であって、命を脅かす病気に発展させない、そうしたサポートを医師らが行ってくれます。